大人と違って皮膚が薄く、肌トラブルを起こしやすい赤ちゃん。
病院でアトピーの診断を受けたママは、良くなったり悪くなったりを繰り返す様子に、日々心配をしてしまいますよね。なかなか良くならないアトピーは、便秘との深い関わりがあることもあるのです。
ここでは、赤ちゃんの便秘とアトピーの関係について少し掘り下げてみます。
赤ちゃんのアトピーと便秘について
赤ちゃんのアトピー性皮膚炎の大きな原因はご存知でしょうか?大まかな原因は次の4つです。
- 過剰な免疫反応によるもの
- ストレス性の反応
- その他の刺激性要因(よだれや涙、肌着との摩擦などが原因となりやすい)
- 体内にアレルゲンが入ってきた刺激による反応(食物、日光、ハウスダストなどが主なアレルゲン)
これらの原因が1つないし複数絡み合って症状を引き起こしているのです。
この原因群の内、1つ目とと2つ目の過剰な免疫反応とストレスは便秘との深い関わりがあります。
赤ちゃんの未熟な免疫は、腸内の悪玉菌からの様々な有害物質にも過剰反応を起こしてしまいます。その結果、腸の働きそのものが弱まってしまい便秘になってしまいます。
また、便秘により腸内に便が長くとどまってしまうとそこから増えた悪玉菌にも過敏に反応してしまいます。
さらに、アトピーがストレスの原因で便秘が悪化してしまったり、逆に便秘のストレスでアトピーが起きてしまったりと、双方に良くない影響を与え合ってしまうのです。複数の原因が重なっている場合も、ひとつずつ原因を取り除いてゆくと症状が落ち着き、治癒が早まります。
アトピーというと治らないと思われる方が多いですが、赤ちゃんのアトピーの場合、体内機能が完全ではないのでとても症状が出やすいのです。
逆に、赤ちゃん自身の体内機能が整い、ママが対策をとってあげることによって症状が軽快もしくは治癒することも多いのです。
アトピーの赤ちゃんは便秘になりやすい?
腸内環境が悪くなると体のあちこちに症状が出ます。
これは大人にも赤ちゃんにも共通して言えることです。赤ちゃんの場合はほかの要因も重なり、アトピー症状が出やすくなってしまうのです。
便秘気味の赤ちゃんの場合、便が大人の便の様な臭いがすることがあります。大人の場合も便が臭くなることありますよね。これは腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れ、腸内がアルカリ性に傾いている可能性が高いです。
この時、活発になった悪玉菌が有害物質を出すのです。これに免疫が過剰に反応すると、アトピーの症状を引き起こしてしまいます。
また、便秘によるお腹の不快感や、便の出しづらさによるストレスによってアトピーが酷くなってしまうこともあります。
大人でも便秘の時には肌荒れやイライラなどほかのトラブルを抱えがちですが、目に見えないお腹の痛さや、苦しい感じをうまく伝えられない赤ちゃんには大きなストレスになってしまいますよね。
アトピーの赤ちゃんはまず便秘改善
実際に便秘症の赤ちゃんのうち、7割ほどの赤ちゃんにアトピーの症状が出ています。
これは先にも書いたように便秘とアトピーに共通する原因があり、しかも複雑に関係しあっているからです。
アトピーの炎症が酷い時には塗り薬や飲み薬で症状を抑えることは出来ますが、根本から対策しなければ、良くなったり悪くなったりの繰り返しですよね。
便秘の対策として、主に取り上げられるのが腸内バランスを正常に整えることですが、これはアトピーを起こす免疫反応を起こしにくくします。また、便秘が大きなストレスになっている場合もありますので、ストレス軽減の役割も果たせます。
赤ちゃんのアトピー治療は時間のかかるものです。特に免疫機能やアレルギー反応など、赤ちゃん自身の成長を待ちながら根気よく続けることが大切になります。
便秘を改善して、体内環境を整えてあげることで、アトピー症状を和らげたり、治癒へ向かいやすくなりますので、ぜひ取り組んでみてはいかがでしょうか。